屋根裏のゴミ

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【FF14】漆黒のヴィランズパッチ5.3をクリアしたら大号泣しました【ネタバレ感想】

3か月以上遅れて漆黒のヴィランズパッチ5.3をクリアしました。

なんなんですかあの最高のストーリーは…。

もうびっっっくりしました。あそこまで情緒がぐっちゃぐちゃになって、泣き疲れてしばらく何もできなくなるゲーム体験は生まれて初めてですよ…。良質な映画を1本観たかのような圧倒的満足感で、クリア後の余韻が非常に長かったです。

ぐちゃぐちゃになった情緒をなんとかして持ち直したので、この感動をどうにかして言語化しよう…!ということで感想を書いていこうと思います。ちょっとまとめきれないので、個人的に気になったポイントや泣いたポイントをピックアップして書きます。

※注意:いつものことですが地味に長いです

 

 

 

 

 

水晶公の願い

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ここの演出めっっっっっっちゃくちゃよかった……。

この人はどこまでも純粋で、英雄とその冒険への憧憬がダイレクトに感じられたシーンでした。グルグ火山に乗り込む前とかにも公と二人で話す機会はありましたが、正直その時はまだ公の原動力と本当の目的がよくわかっていなかったのでピンときていなかったのですが、5.0を終えて、彼が誰であるのか、そしてこれまでの長い道のりを理解した今だからこそ、このダイレクトな告白はグっとくるものがありました。

この願いがささやかであるからこそ余計に、彼のピュアで真っすぐで努力家な人格に触れた気がして、感謝と同時にまた別の感動がありました。

そしてここの演出がずるいんですよまた…。悠久の風がBGMで流れているんですが、キャプチャの台詞がくるところで、今までpianoくらいだった音の強さがクレッシェンドしてきてサビにあたるんですよ……演出考えた人天才です。もう泣くしかないじゃんこんなの…。

しかも「水晶公」じゃなくて「グ・ラハ・ティア」になってるのもまたミソですよね。この瞬間、グラハは絶対に守ってやるという謎の使命感に燃えました。

 

 

ウォーリア・オブ・ライト戦

もう各所で散々語られていることですので、今更私が述べることはもはやないのですが、討滅戦の中で演出的な意味であそこまでの仕掛けがあるのは初めてでしたね。連打の長さにもまず驚きましたが、古代人としての姿のエメトセルクが出てきて、最後にいつもの手ヒラヒラで去っていくシーン…最高でした。キャラクターに語らせずに「誰であるか」を表現する感じ、大好きです。

エリディブスが使命感に必死で本来の目的を忘れかけていることを、エメトセルクは危惧していたからこその仕掛けだったのでしょうか。オリジナルの中でもやはり一番優しさと責任感を持った人だったのだなあと改めて彼の人柄に触れられました。

 

第一世界のみんなとの別れ

それぞれのみんなが活躍していた場所、そして深く関わりがあった人々との別れのシーンがもうね…辛さと同時に暁のみんなもここまで頑張ってきたんだなあという深い感動があって、台詞ひとつひとつをおくっていくのに非常に重みがありました。

 

チャイ夫人

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チャイ夫人の愛情深い姿が全面に出ていてすっごくよかった……。ふくよかな体型、優しい表情と声が相まってあたたかな愛に包まれてるなあと感じる5.3の中でもかなり好きなシーンでした。

「愛しているわ、私たちの、勇敢で優しい画家さん。」

チャイ夫人だから言える「愛しているわ」という台詞、良いですね…。たくさんの感謝と別れの挨拶の二つの意味がこめられていて、直接的だからこそなかなか言えない台詞なのでとても心に刺さりました。

漆黒のストーリーの中でも何度かアルフィノの口から、クリスタルブレイブ事件の反省がありましたが、彼がそうやって過去の失敗から決して目を逸らさず、失敗から学んだことを未来へ活かそうと積極的に行動をおこしているからこそ、こういった優しい人々からの深い愛情をもらえる人格者に至ったのかなあなんて思ってしまうくらい目覚ましい成長を感じました。こんな風に自分のことを想ってくれる人がいるって本当に素敵ですよね。アルフィノには是非エオルゼアの景色をスケッチしてチャイ夫人に贈っていただきたい。

 

ルナル

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ヤ・シュトラ大好きっ子ルナル。

以前ヤ・シュトラが大穴に落ちて死んだかと思われた時に、ほのかなヤンデレ要素を垣間見せ、闇落ちするのではと一瞬ハラハラさせられた彼ですが、これは一種のプロポーズだったのでしょうか。彼もまた純粋な心の持ち主なので、かなり辛い別れだったのではないかと思います。

それにしてもヤ・シュトラをお姫様抱っこするルナルもすごいけど、そのアクションを「子供」扱いするヤ・シュトラもすごいよね。ヤ・シュトラにとって「恋愛対象の異性」と感じる人は一体どんな人なんだろうか……。

 

 ライナ

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ライナもとっても良いキャラでしたね。物語の合間に出てくる、ライナと水晶公のやりとり…というか、ライナが語る水晶公とのお話が本当に好きでした。

公は見た目は若いけども、ライナたちからみたらそれこそ”おじいちゃん”なわけで、ずっと側で 見守ってきてくれた家族なんですよね。クリスタリウムの人々の前では、「水晶公」として堂々と威厳ある立ち振る舞いをしているわけですが、ヒカセンが第一世界に召喚された時なんて、みんなが驚くくらいうれしそうに走っていたり、時折見せる子供のような無邪気さにどこか嬉しい気持ちを感じながらも、本当の正体を知ったらそれこそ遠い世界の人になってしまいそうな怖さもあり…。ライナの心境は非常に複雑だったのだと思います。だからこそ、ここで公が「クリスタリウムで過ごした時間はまぎれもない本物」だと語ってくれた時は心の底から嬉しかったんだと思います。公たちが去ったあとに肩を揺らして涙を流すライナに、涙腺が崩壊しました。なんて純粋で素敵な女性なんだ……。

 

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 そしてライナといえば忘れちゃいけないのが、最後のお見送りのシーン。もうここは声優さんの演技に感服いたしました。途中涙を必死に堪えながら震えて話す演技が良すぎて…公のことが本当に大好きだという真っすぐな気持ちと、公のいないクリスタリウムをみんなでしっかりと守っていこうという意思の強さと、公とヒカセン達のことを思いやる優しい気持ちとが混ざり合って、あらゆる感情が混ざってうわああああああああ(大号泣)。もしかしたら一番泣いたのここかもしれない。

水晶公の優しさと強さに包まれた街、クリスタリウム。街もそこに住む人々もみんないつまでもいつまでも大好きです。きっとあの人たちなら大丈夫だって思えるお別れでした。

 

第一世界

正直なところ、第一世界に初めて降り立った時は、どこか不気味で、街も人も知らない人ばかりで、ほとんど0からのスタートのようなものだったわけですが、それでも水晶公と暁たちのおかげで、ある程度はどこへいっても”闇の戦士”として歓迎される非常に心地よい場所になっていたわけですよね。彼らが事前に信用と信頼を得てくれていることはもちろんのこと、ゲームプレイとしてもあまりストレスを感じさせないつくりになっていたのかなと思います。

だからこそ第一世界の人々はみんな本当に親切で、この人たちがいる世界を守りたいって思えたし、はじめての土地でもなお強く感情移入ができたのではないかなと思いました。それくらいこのみんなとのお別れシーンが辛くて、ボロボロと涙を流しながら、いつの間にかこの第一世界のことを心から大好きになっていたんだなあ…と改めて気が付きました。

 

 

水晶公のナレーション

長く長く続く道 あなたはそこを旅し続けている

ひとつひとつの冒険は 歩みを進めるほどに 過去になっていくだろう

そこで出会った人々の 声を 顔を 思い出せなくなる日がきたとして

そんなときには これだけ 思い出してほしい

『どんなに遠くなろうとも すべての冒険は 今日のあなたに続いている』

どれほどの苦難と 耐えがたい苦しみが襲ってこようとも

いつか覚えた喜びが 流した涙が 受けた祈りが

決してあなたを 独りにはしないだろう

――この記憶の最後に、私はそう願っている

 

この台詞は最後クリスタルタワーにグラハを迎えにいく主人公のシーンの部分で流れている、水晶公によるナレーションなのですが、ここにはいろんなメッセージが込められていてものすごく素敵だなと感じたので抜粋しました。

もちろん主人公に向けて伝えている言葉なのだと思うのですが、それと同時に私たちプレイヤーにも向けられているわけですよね。新生から漆黒まで本当に長い道のりをプレイしているわけですが、それまでの時間は決して無駄じゃないし、すべて今日の自分に続いているんだよ。という開発側からの感謝と漆黒のストーリーに込めた思いの丈のメタメッセージな気がしてすごく好きでした。主人公とプレイヤーを重ねた表現があるとなんというか、うれしくなっちゃいますね。

私なんてFF14自体を3月頃から始めたのでまだまだ新米ヒカセンなのでアレですが、発売当初からプレイされている方なんて、この台詞めちゃくちゃ心に沁みますよね…。今までかけてきた長い時間とFF14への想いがすべて肯定されたようでなかなか粋な演出だなと思いました。

 

グ・ラハ・ティア

水晶公の時はあんなに堂々と振舞っているのに、どうしてグラハになった瞬間、ちょっとシャイな青年になってしまうんでしょうね…可愛すぎませんか……。5.0のハーデス戦後もそうですが、ちょっともじもじしたモーションが入るの水晶公とのギャップがありすぎて本当にかわいい…。手の動きだけでなく、耳としっぽが細かい動きにも、モーション班の並々ならぬ気合を感じられて、二重の意味で嬉しくなりました。

原初世界への帰還後、ようやく元のグ・ラハ・ティアに戻れたわけですが、恰好が水晶公の要素も残しつつも冒険者風のアクティブなテイストにして、しまいには前髪をヘアピンで留めるというオタクを確実に狙いにきているあざとさも増えつつ、なにはともあれ、本当に無事で良かったです。彼ももう一人の偉大な英雄ですからね、誰しもが望む最高の結末で、ひとつの物語として素晴らしい結末だったと思います。

 

 

俺の、一番の英雄!

正直5.0をクリアした時には、なぜグラハがここまで主人公に思い入れがあって、気が遠くなるような苦労をしてもなお助けようとしてくれるのか、動機付け部分があまり腑に落ちていなかったのですが、なんというか、知れば知るほど少年の憧れのようなどこまでも真っすぐで曇りのない純粋な気持ちで、その一途さに心打たれてしまった…という感じでした。もはや理屈じゃないというか、これもアシエンたちの使命感と似て非なるものというか……ともかく5.0クリア時に少し心の片隅にあった納得できていない感はなくなりました。

エリディブスとの決着、第一世界の救済(=原初世界の救済)、第一世界との別れ、原初世界への帰還…と大きすぎる目的をいくつも達成したパッチだったので、この5.3だけで一つの作品だったのでは…?と思ってしまうくらいにはものすごい量のボリュームで、クリアした後の達成感が尋常ではなかったです。

これでFF14が完結なんじゃないかと思ってしまうくらいには、あまりに美しく、プレイヤーと主人公をうまく同期させた素晴らしい物語の帰結でした。もうこればっかりは、シナリオ班に感服せざるを得ません。マジで個別に銭投げさせてくれ…頼む……。

 

でもFF14のすごいところは、こんな素晴らしい物語を見せられた後も、まだまだ冒険は続いていくということです。第一世界で得た素晴らしい経験と思い出を 、素晴らしい仲間たちとともにまた未来へつないでいくことができる……こんな素敵なゲーム体験ありますか…?今から次のパッチや6.0の物語が楽しみでなりません。

 

とにもかくにも、今までの人生のゲーム体験の中でも3本の指に入るくらいには素晴らしいものになりました。これほどの感動と素晴らしいシナリオをゲームプレイという形で体験することができて本当に幸せでございます。

改めてFF14という作品をつくってくださったスクエニさん、吉Pに感謝です。

漆黒のヴィランズ、最高だったー!!開発のみなさまに届け、この想い!

 

漆黒全体の感想やらなにやらは、また改めて書けたら書こうと思います。

それでは。