屋根裏のゴミ

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実写映画アラジン感想|一度入ったらアグラバーから抜け出せない、素晴らしき最高の没入感

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※画像はすべて公式より拝借

 

まず一言。
DOLBY ATMOSで観て!騙されたと思って!!!!!

はじめのCMの時点でびっくりでした、なんだこの音響はと。今までのシアターはなんだったのかと。それくらい度肝を抜かれるすばらしい音響でした。包まれる音とはこういうことを言うのか…。(IMAXでも観たけど、ATMOSの方が良かった気がします)


そんな環境ではじまる導入の「アラビアンナイト」。もうね、この1曲ですべてもってかれます。
ちょっぴり妖しいアラビックなメロディで今回の舞台である「アグラバー」へと誘われるのですが、そのカメラワーク然り街の作り込み然り、全てが異世界Theエキゾチック!そして包まれる音響!!VRなんじゃないかってくらいの没入感でした。あそこまでキャッチーな導入は他の映画には真似できないのでは……全身に鳥肌が立つくらい本当に驚きました。


どれくらいの没入感かというと、上映中ドリンクを飲むのを完全に忘れるレベル。一緒に観ていた彼はCM中すでにトイレにいきたかったらしいのですが(事前に行っとけよ)映画が始まった瞬間、尿意は消え去ったそうです。そのくらいの没入感。

 

※ここからは本編のネタバレを含みますのでご注意ください※

 

本編のストーリー順に、曲を主軸としたテーマをメインに感想を綴っていきますね。

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アラジンがパンを盗む曲「ひと足お先に」のシーン。この曲のそこはかとなく漂うキャラソン臭はなんなんだろう…これ伝わる人いるかな…笑 いかにも中東の旧市街を彷彿とさせる迷路のような街並みをアラジンの忍者スキルでするすると駆け抜けていく様はめちゃくちゃ気持ちがよかったです。それと同時にひたすら布たちに萌える時間。布めっちゃかわいい…なにあれ……。個人的にモロッコの染料場とかがあったのがポイントでした。現地の人の暮らしや文化が垣間見えていいですねー。

 

フレンドライクミー

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ここのCGミュージカルが最&高。正直なところ、実写美女と野獣のディナーシーンがあんまり好きじゃなかったんです。あれは家具たちなので仕方ないのですが、エマ・ワトソンとCGがひたすらじゃれあってる様子がなんとも溶け込んでないというか、ちょっと演出が派手になりすぎていて、実写なんだけど実写じゃないというか…飲み込みにくかったんですよね。だからフレンドライクミーもちょっと心配だったんですが、これが予想外!期待のはるか斜め上!素晴らしい実写版のミュージカルになってました。演出の派手さがジーニーの魔法でリアルなアラジンとアブー、ウィル・スミスにうまく調和してたんですよね。アラジンとウィル・スミスのロッキンにはちょっと笑ったけどかっこよかったなー!

 

アリ王子のお通り

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はいきました、アリ王子のお通り。実はアラジンで一番好きな曲なのでございます。あの頭のおかしいパレードがさらに一段とおかしくなっていてそりゃもう最高に楽しめました。あんなすげーパレードを生で見れるアグラバーの国民羨ましいこと山の如し。

ジャムの件には大いに笑わせてもらい、ウィル・スミスの無限の可能性を感じました笑。ホントにあの人なにやっても面白いな。
 

そんなジャム事件の後、夜の収穫祭。

もうね、ダンスが最高だったんですよ…ホントに…しびれた……。単純に役者さんたち上手すぎだしボリウッド要素ふんだんに入れてて、振りも衣装も色彩もカメラワークも、このシーンはボリウッドダンスで魅せまっせっていう気合いが感じられてよかった。
音楽もよかったのになぜサントラに収録されてないのだ…いますぐ入れて欲しい名曲だと思います。

 

ホールニューワールド

ホールニューワールドは言わずもがな素敵。

曲の出だしが今までの派手なミュージカルと正反対でしっとりと始まって、アグラバーの上空から街の夜景をゆったりと眺めていく入りがグッときました…。砂漠の街の夜景ってなんであんなに素敵なんだろうなあ…灯りが土色の建物を淡く照らして、それはもう幻想的な世界になるわけです。ふとカッパドキアの夜景を思い出しました。


「Do you trust me?」がね、よかった!!よ!!!アニメ版日本語訳の「僕を信じろ!」(ドヤァ)があんまり好きじゃないので(笑)言い方も含めてよかったです。 


ジャスミンが国王になるということ

ジャスミンが国王になるという改変は今回の実写ストーリーの中で一番良いアレンジだったと思いました。今までの作品や世界では、王女は結婚して国王をみつけるものという価値観の中で話が当たり前のようにつくられていましたが、今回はジャスミンが国民を愛し、アグラバーを愛しているからこそ、自ら王になりたいという意思がはじめからはっきりと感じられていました。ただの囚われの王女ではないという側面が描かれていて、その人物像の描き方もよかったです。最近のディズニー映画も女性は自立してるしね。パパに国王だと認められるシーンは何度見ても泣いてしまうな…。

 
国王になったジャスミンが自ら堂々と宮殿の外へでて、アラジンとキスするシーンなんか、それまでのジャスミンの姿との対比になってて感動しました。自らの意思で堂々と外に出ることなど許されていなかったのに、それが出来ているところ、そして自分が愛する人のもとに自らかけよりキスするところ。もうね、最っ高。ただ「待つだけ」の人間ではなくなったところ。

あと個人的に思ったのは、ジャスミンがアラジンを好きになった理由の一つとして、「国王になりたい、なれると思う?」という話をアラジンにした時、「僕の意見が必要?」と言ってくれたところもポイントだったんじゃないかなあと思っています。この人は自分をただの飾りとしてではなく、一人の人として見てくれているんだとジャスミンが感じて、そこにぐっと惹かれていたら嬉しいなー、という妄想。

 

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スピーチレス

今回話題のスピーチレスはまさに抑圧からの解放ですよね。どことなくLet it goを彷彿とさせる歌詞と曲調で、女性の人権確立を主張する素晴らしい曲だったと思います。エルサがもう何も気にしないと、魔法を使いながら自分のありのままの姿を肯定するシーンといい意味でかぶりました。

あとこの曲がストーリーに合わせて変化してくところもポイント高かったです。前半にジャファーから女性は美しければいい的なことを言われた時は、あくまで曲調も「現状の嘆き」で終わっており、アコギで悲しみを助長するテイストだったのが、ジャスミン覚醒のシーンではそれがパワフルに、まさに解放を意味する曲調と楽器に変わっていたのがとってもいい演出だったと思います。

「I won't be silenced」のところで、今まで抑圧されてきた”男性が押し付ける女性像”を勇気と強さをもって撥ね退ける様が素晴らしかった…ナオミ・スコットすごい…。

 

ジャファーもジャスミンもそうだけど、(見方によってはアラジン、ジーニーも)抑圧からの解放が今回大きく描かれていたかなあと。夢や願い事を持ち続けることが素晴らしい……という綺麗事ではなくて、もっと人間のリアルな部分に焦点をあてて、ある意味そこも実写化=現実化していたのがよかったのかなあと思います。そういう意味では、アニメのストーリーをそのまま実写化していたらちょっとチープな感じになっちゃうのかもしれないです。(決してアニメのストーリーがチープとは言っておりません。アニメにはアニメの良さがあります)

 

 他にも語りたいことは山ほどあるけど、とにもかくにも、よかったですアラジン。
素晴らしい映画を届けてくれてありがとう!!4DXでもみてきます。

 

★小ネタ

砂漠でジャスミンについてアラジンが語ってる時、絨毯が砂でシンデレラ城つくってるのがしぬほどかわいかったんですけど…なにあれ……しかも砂ファッってやってティンカーベルまで再現してる……ウッ

※初見で気付けなかったので、もしなにそれ知らない!という方がいたらぜひとも2回目へどうぞ。

イアーゴ巨大化はモンハンすぎてわらった。突然はじまるイャンクック討伐クエスト。