屋根裏のゴミ

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ファイヤーエムブレム風花雪月|ネタバレ全開超個人的感想

 

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風花雪月、全ルートクリアしましたーーーーーーーちょう楽しんだーーーー!

こんなにボリュームのあるゲームは久しぶりで苦労しました…とんだ時間泥棒だった…。

4ルートあって、全フルボイスで、支援会話やペアエンドの数の多さときたら…正直ペルソナを超える時間泥棒ゲームはあまり存在しないと思っていたのですが、余裕で超えてきました。これで1パッケージというのはなかなかに任天堂の本気が感じられてとてもよかったです。

筆者はFEはifから入った新参者なので過去作との比較やFEとしてどうなのか、みたいな感想は一切できませんので、単純に今作の全体の所感やらお気に入りのキャラ感想という名のただの駄文を書いていこうと思います。(脈絡はとくにありません)

 

 

 

 

 ルートのはなし

各ルートを要約するとこんな感じかなと。

 

青獅子

国を奪われ復讐にかられる王子がどん底から這い上がる王道ストーリー

→キャラとストーリーへの感情移入や没入感が強く学級ごと愛せた

 

黒鷲

世の中を支配している思想に疑問を持ち、武力をもって変革をもたらす戦記物

→心を痛めながらも覇道をゆく”敵サイド”が味わえた

 

金鹿

より広い視点で世界に変革を起こし、真実を追求する”解答編”

→変革の思想として一番同調できた

という個人的所感でした。個人的には青が一番すきかなー。

FEifで実現できなかったifモノが、学級選択という名のルート方式によって実現していたのはよかったですねー。この成功が讃えられればられるほどifの分割販売が叩かれる気もするが仕方ない笑
歴史を変えていく立場にある人間になったとして、どの正義を信じて道を切り開くか、みたいな視点が大切にされていたのが非常によかったです。このあたり、コエテクさんが入ったことによって、より各勢力の背景説明や適切な言葉運びがあり緊張感をもって楽しめました。

また入口ハリポタ、出口ゲーム・オブ・スローンズと呼ばれている理由も納得。戦争編で敵勢力を攻めていけばいくほど、学級編で親交を深めた生徒たちが成長した姿で登場し、彼らと殺し合わなければいけないというのが辛すぎて…なんて残酷なことをするのだと震えました。
特に今回、教師という設定が大きな影響があったかなと思うんですけど、一生徒として対等な立場ではなく、教師として生徒たち全員を見守り教え導く立場だったからこそ、生徒たちに"慕われていた"ことがよく伝わってきて…だからこそより愛着のある生徒たちに手を上げなくてはならないというのが非常に酷に感じるよう設計されていました。

周回するごとに辛さが増すゲームはヨコオタロウ作品だけだと思ってたのは大きな間違いですね…いやはやここまでとは。

 

5年後の再会

青の再会よかった~~~~~!
闇堕ちしたディミトリを目の当たりにして、彼をこんな風にしてしまったのは私の責任でもある…と自責の念にかられてたら、次々と仲間がかけつけてくれて涙がでました。いい奴らだなあほんと…。それだけじゃ殿下の心は癒えなかったけど、それでもなおこの5年間の孤独からは解放させてあげられたような気がして、少しほっと出来たのを憶えています。

そしてなにより!あとからドゥドゥーが来てくれたのは本当に嬉しかった、、!死んだと聞いたときは絶望したけれど、後から駆けつけてくれた時はリアルに涙が止まりませんでした。あそこでディミトリの感情が揺れるのもよかったよね…。青ルートはそんな国を追われ、闇堕ちした孤独な王子の心をみんなで溶かしあるべき道へと導く話だったので、個人的には1番感情移入してしまいました。

 

ちょっと不満だったところ

エガちゃんに協力する覚悟を固める黒鷲学級のみんなに、正直おまえら本気か…?と疑いしかなかったです。エガちゃんとヒューベルトはまあ皇帝とその従者なのでわかるんですが、他のみんなはあんな覇道をいく動機はないと思うんですよ…。教会に対してみんながずっと不信感を抱いていたとか、そういう背景があったならばよかったんだけど、そうじゃないからそこはちょっとご都合主義で片づけられた気がしました。仕方ないけどね。紅花→銀雪の順でやったので、銀雪で学級のみんなが修道院に残って「エーデルガルトがあんなことをするなんて…」と言っている姿を見てなんだかホッとしました。うん、そっちの反応の方がどう考えてもしっくりする。

 

あとはかの有名なグロンダーズ会戦ですがこれはもう色んなところで言われているので何も言うまい…。しかしながら青でクロードがなぜか一目散にこっち突っ込んできたのは笑った。いやお前なにしてんの笑。

 

そのほかUIについてなどいろいろありますが、基本的には素晴らしい作品でしたので大満足でございました。

 

 

キャラクターについて

ここからはキャラ感想やらお気に入り支援会話などをお届けします。無駄に長い上に相も変わらず青の話ばかりですのでその点ご注意ください。

 

 

 

ディミトリ

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私が最初に青を選んだのは間違いなくディミトリの容姿が理由です!(キリッ)なにあのキラキラ王子を体現したかのような見た目!いやーーー美しい!!すき!だからこそ5年後の姿、あの壊れっぷりはなかなかにくるものがありましたよ…。さすが風花雪月、キャラクターの痛めつけが容赦ないです。青は全体的にメンタルヘルスの状態がよろしくない子たちが揃い踏みだったので、級長がどこまでもまともなのはおやおやおかしいぞ…と思っていたらですよ。エガちゃんの仮面がとれた瞬間からの壊れ方はもう異常でしたね。真面目で正義感の強い精神でいたけれど、それを支えていたのはほんの紙一重な理性であって、常にギリギリの状態で生きていたんだなあと。あの瞬間で今までため込んでいたものが堰を切ったようにあふれてしまったのがとてもつらかったです。5年後もいつも死者と対話していたり、殺すことを嬉しそうに話していたり、痛々しすぎてみていられなかった…。本当にロドリグ卿には感謝しかないですね、命を賭して彼を救ってくれたわけですから。だからこそ、ディミトリには幸せになってもらいたいなと心の底から思いました。

 

 

シルヴァン

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シルヴァンは断トツの良キャラ。風花雪月の中でも相当キャラ造形がしっかりとしていて、掘り下げれば掘り下げるほど色んな側面が出てくる非常に味のあるキャラでしたね。作品で一、二を争うくらいには大好きです。貴族・イケメン・紋章持ちというこの時代では文句のつけようがないスーパーステータスを持っているわけですが、その裏では紋章持ちが故の問題が根深く、兄からの実害を伴う妬み、地位や財産目的の女たちからの目線が自身をずっと付きまとい辟易とする日々。そんな辛い日常がシルヴァンを歪ませてしまったわけで…。ただこのキャラ造形で素晴らしいなと思ったのが、この境遇であえて女遊び好きの軽薄キャラにした点なんですよね。ただ歪ませてその面を表に出すのは簡単なんですけど、シルヴァンは発言や行動もイケメンでぱっと見女遊び以外は何の問題もない”できた人間”なんですよ。でも支援会話などで深堀していくと、少しずつ彼の狂ったところが見えてくる。そのずるずる沼に引きずり込まれていく感じにぞくぞくしました…あー最高。

だってあんな過去持ちで女遊び好きって完全な自傷行為なわけじゃないですか。しかも自傷行為と自覚がない状態で習慣化されていて、なおかつ遊んだ先に感じるもの、感情がどんどん人としてズレてしまっている。(振った女性に対してすぐ紋章持ちの男を薦めたり、その女性が悲しみを感じている理由がわからなかったり等)このあたりは相当な重症患者ということが分かって満足でした。掘れば掘るほど美味しいキャラ。

 

 

クロード

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頭がきれるキャラとして描写があるのに、実際そんな大したことしたないよねみたいに映ってしまうのがちょっと不憫だったなーと。卓上の鬼神とは名ばかりか…と思うくらいにはこの部分の掘り下げ(というか具体的な奇策やその描写)が少なく残念でした。そういう意味でも、正直級長のディミトリ、エガちゃんと比べてわりとインパクトの薄い割を食ってるキャラになってしまっていたかなあと。

ただクロードの今ある常識を疑い真実を追い求めるという姿勢や、フォドラだけでなく世界全体を見据えたより広い視点で今後のあるべき姿を考えるところはかなり好感を持てました。この時代の人からすれば非常に稀有な考え方だと思いますし、そういう”変革者"を級長において1つルートを設計してくれたのもゲームとしてかなり評価できるポイントかなと思います。歴史はいつだってその時代にない広い視野で物事を捉えた人々が変えてますからね。そういう意味ではクロードの存在はこのゲームにとって欠かせない大事なものだったので、だからこその"変革者"の軌跡をもっとみせてほしかったなーという惜しいポイント。

ただすごく良かったのがレオニーの支援会話で「女神じゃなくて大地に感謝しよう」っていう価値観を提示していたところ。世界の広さを知っているからこそ、人々が当たり前に信じている価値観に疑問を投じられるし、この作品では"一石を投じる役割"としてうまくキャラ描写されているなあと思いました。狭い箱庭の世界での異端児キャラとてもよきです。

 

 

 ユーリス

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なんてえっちな外見なんだ…。公式で化粧男子を出してくるとはなかなか最先端をいってますねFE。不思議な魅力をもつ美少年ユーリスに筆者の心は鷲掴みにされました…というか魅了されない人はいるのだろうかと思うくらい魅力的で久々に度肝を抜かれた感じ。なんかこうほんとに貴族の趣味悪いおっさんとかに好かれそうな外見なんですよね。薄い本が分厚くなるんだろうなあ。(失礼)

あの外見でちょっと乱暴な言葉遣い+低めのボイス+一人称俺様というこれでもかとオタクが好きな要素を詰め込まれているんですが、不思議とオラオラ!おまえらこういうキャラすきだろ!な暴力感がなくてすんなり受け入れられました。不思議。

でも個人的には5年後のビジュアルがそんなに…というか、柚木先輩と土岐さんを足して2で割ったような感じがして、うん、ちょっとそこが残念でした。中身は大好きなんだけどね。あとはなぜか ローレンツと立ちモーションが一緒なのがどうあがいても面白くてずっと笑ってました。ちょっとあの手の揺らぎうるさいんだよな笑。

踊り子ユーリスは歩く18禁。えっちすぎ。

 

ユーリス×ベルナデッタ

萌え!!!!!これほどまでに萌えという言葉があてはまるシーンがあっただろうか…というくらい、ラストのベルちゃんにひたすら萌えてました。おま…めっちゃかわいいやん…完全に惚れてるやん……。あの一瞬でベルちゃんが大好きになったし、あの支援会話のためだけにDLCがあったといっても過言ではない(過言)。



 

という感じで後半はただのオタクのキャラ萌えの話ばかりになってしまったのですが、ゲームとして、作品として、非常に楽しませてもらえました。あれだけのキャラクターと支援会話による掘り下げ、そして4ルート+DLCという大大大ボリュームでこの作品をつくりあげてくれたことに心から感謝したいと思います。欲を言うならばあの子たちと完全なシュミレーションゲームがしたい…と思ってしまうくらいには、どの子にも愛着と思い入れがいっぱいになりました。みんなすごくいい子。

今までFEにはそこまで注目していなかったけど、風花雪月を機に今後もプレイし続けたいなーと思った次第であります。

 

まだまだしばらくは楽しめそうなので、お気に入りの子たちと一緒にフォドラライフを送りたいと思います。

それではまた!